コスパは最高!1個200円の魂ステージ模倣品をレビュー
S.H.Figuartsからウルトラマンシリーズのいわゆる「ウルトラアーツ」が、ほぼ毎月という恐るべきペースでガンガン発売されるようになって、気が付いたら40体を超えるウルトラアーツが家に存在していた。
怪獣系のアーツであれば、ガッシリとした形状と尻尾の存在によって容易に自立するため、ディスプレイとして棚に飾っているが、たくさんあるアーツたちのほとんどが残念ながらケースで眠っている。
素晴らしい造形のカッコいいウルトラアーツたちも、さまざまにポージングさせて飾ってあげたい。
そんな時に必要になってくるのが、フィギュアスタンドだろう。最初に発売された ウルトラマン 50th Anniversary Edition など、フィギュアに付属していたスタンドしか所有していなかったので、フィギュアスタンドを購入することにした。
魂ステージ模倣品が1個200円
S.H.Figuartsのスタンドといえば「魂ステージ」だろう。ということで、ネットで検索してみると、魂ステージのように見えるフィギュアスタンドが6個セットで、購入当時に1,180円で売られているのを発見してしまった。
魂ステージはリニューアルされて1個あたり約500円という価格なのに対して、発見した商品は1個あたり約200円という計算になる。他にも5個セットや8個セットといったセット数が異なる模倣品の商品もあったが、1個あたりの価格が最も安いのが現時点では6個セットだった。コスパ最高ということで、ポチった。
組み立て式
無地で茶色のシンプルな箱で届いたその様子は、まるで無〇〇品のようにシックでオシャレにも見えなくもなかったというのは言い過ぎだけど、ゴテゴテしたデザインが施されるよりはアリかと思う。開封してみるとスタンドは個包装された状態で収まっていた。
ひとつずつ丁寧に包装されており、当たり前かもしれないがネジなどの小さな部品は更に小分けにされていた。模倣品で安いというだけで、勝手な先入観から雑に包装されているものだと思っていただけに、この状態で梱包されていることに感動してしまった。
この商品は、組み立て式になっている。製品として組み立てる工程を省いたというのが安い理由のひとつだろう。プラモデルのようにランナーからパーツを切り取り、ジョイント部分をネジで止めるなど、全て自分で組み立てる必要がある。商品ページの情報で把握していたので驚かない、驚かないぞ!覚悟していたぞ!ガンプラだって作ったことあるんだからこのくらい余裕で組み立ててやる!
はいできた!どこからどう見ても紛れもないフィギュアスタンドが完成した。念のため、ランナーからパーツを切り離したあとが目立たないように、バリをデザインナイフで削ったけどヤスリはかけてない。
組み立てるときの注意事項
簡単に組み立てられると思っていたが問題があった。ジョイント箇所のパーツがスムーズに挟まらなくて、無理やり組み立てるとパーツが広がってしまう。間に挟むパーツに当たり前のように設けられた段差が邪魔している。設計ミスなのか、これが正解なのか分からない。いや、正解とは思えない。
気にしなければそのまま使っても良いかもしれないけど、ちゃんとハマってないのは気持ち悪いし、場合によっては歪みによってヒビが生じて割れてしまうのではないかという不安が残る。
ということで、ジョイント箇所の間に挟むパーツに存在する謎の設計により設けられし段差をヤスリで削った。それはもう面倒くさいの一言に尽きる。なんたってスタンドひとつにつきジョイントが三箇所もあるのだから。面倒くさい×3、通常の三倍なのだ。
しかしどうだろう?キレイにパーツが組み合わさっている状態を見ると、ちゃんと対応してよかったと思うだろう。
魂STAGE ACT.4 と比較
魂ステージと比較してみた。所有していた魂ステージは、おそらくその形状から「魂STAGE ACT.4 for Humanoid クリア」と同じ製品だと思われるので、今回は「ACT.4」との比較ということで確認してみる。
台座
台座のサイズはほとんど同じだけど、魂ステージの方が若干大きい。
魂ステージにみられる台座同士を繋げるような接続箇所は模倣品には設けられていないが、個人的には使うつもりはなかったので気にならない。むしろ、余計な穴が存在しないため、模倣品の台座の方がシンプルですっきりしていてキレイに見える。
支柱を差し込む穴はどちらも三つ設けられているが、使わない箇所を塞ぐためのパーツが模倣品にはスタンドひとつに対して何故かひとつしかない。使用しない穴を塞ぐパーツは無くても構わない、というか存在自体を比較して初めて知った。何故に中途半端にひとつだけ付属させたのか不可解過ぎる。どうせなら、穴を塞ぐパーツを無くしてコストを下げてもらった方が良かった。
支柱
比較してみて結構早い段階で気づいたのが、支柱のサイズが全く違うということだった。商品ページのレビューには、魂ステージと同じサイズという書き込みもあったけど、全然違う。支柱の長さはジョイント箇所を除くと、ACT.4が5cm、模倣品が7.4cm、二つの支柱を合わせると約5cmもの差があるのだ。後述するがこの違いが個人的に致命的になった。
そして、気にするか気にしないかはあなた次第!ということになるが、模倣品の支柱にはここぞとばかりに気泡が目立つ。ちなみにボクは気にしない。
強度
アームやジョイントの強度については、可もなく不可もなくといった感じ。模倣品は自分で組み立てる兼ね合いで、ジョイントのネジをしっかり閉めないとフィギュアを支えられずに曲がってしまうので、自分のサジ加減といったところだろう。
アーム
アームのサイズは模倣品の方がやや大きい。個体差があるかもしれないけど、魂ステージのアームが頻繁に外れてしまうのに対して、模倣品のアームはサイズが大きいことでパーツがしっかりと差し込まれているためなのか外れにくい。
フィギュアを飾る
支柱のサイズが長いというのが個人的にはすごく気になるところ。というのも、フィギュアを自立したポージングで立たせようとした場合に支柱が長過ぎるため、フィギュアの腰の位置にアームを固定させることが容易では無い。ちなみに、飾りたいのは「S.H.Figuarts」なのでフィギュアサイズは15cm前後が対象となる。なんとかジョイントを調整してアームを腰の位置に持ってこれたが、後方に伸びた支柱はスペースの無駄となり飾る場所を制限してしまいそうだ。アームの位置を調整するのが難しくて、下手するとフィギュアがビヨンビヨ〜ンと浮いてしまい、巨大兵器に捕まってしまった情けないヒーローのようになってしまう。商品ページにはサイズが記載されていたので、完全に確認不足だった。強度がしっかりしているためフィギュアを浮かせて飾ることについては、全く問題は無い。浮かせて飾るならね。空中戦とかね。
まとめ
フィギュアスタンドとしての強度はしっかりしている。それぞれが飾るフィギュアのサイズやポージングによってはボクのように注意が必要なので、サイズは気をつけた方がいいかも。
コスパは最高だけど、謎の設計による組み立ての手間、そして個人的にフィギュアの飾り方とサイズが合わなかったということから、支柱の長さが致命的となりショックが隠せないというのが素直な感想になるが、なんと言っても200円ですから。
ちなみに、S.H.Figuartsのウルトラ6兄弟を飾るために6個セットがちょうど良かったというのもポイントだった。残りのスタンドも組み立てて、ウルトラマンエースが販売されたら、6体をズラリと並べて飾りたい。